最近のマンションの床仕上げはフローリングが多く、内覧会でも購入者の方々は、傷や汚れが無いかをチェックしているのではないでしょうか。
ご依頼をいただいて内覧会立会いにお伺いするときには、依頼者の方々にフローリングの傷や汚れのチェックのコツをご紹介しています。
チェックのコツは後半にご紹介するとして、まずはこちらの写真をご紹介。
洋室に入ってすぐのところで見つけた指摘。テープが貼ってあるところには、「ある指摘」があります。
でも、写真を見る限りでは何かわかりませんよね?
実は、現地でも依頼者や施工会社社員など何人もの人がここを通っていたのですが、私が気付くまで誰もその存在に気付いていませんでしたから、おそらく、皆さん、この写真のように何も無いように見えていたのでしょう。
では、ちょっとずつクローズアップ。真上から見たところです。
まだ、見えません・・・よね。この指摘を見つけるには、冒頭にちょっと触れた「フローリングの傷や汚れのチェックのコツ」が有効なのです。
そのコツとは、『少し身をかがめて(低くして)、床に光が反射するように見る』こと。
照明の光が床に反射する角度で撮った写真がコチラ。
足の指までくっきり。
正解は「ワックスが完全に乾ききらないうちに職人さんが歩いて付いたと思われる“足跡”」でした。
ワックスが完全に乾く直前に踏んだようですので、ほんのちょっと表面に跡が付いていただけで、手で触っても凹凸はわからず、本当にこの角度でしか足型は見えませんでした。
ちなみに今回のケースでは、足跡模様が付いたワックスを一度除去して、再度ワックスを塗ってもらいました。
お勧めのコツ、「かがんで低い視線で床を反射させて見る」のは、比較的短時間で部屋の全体を見回せて、こういった見つけにくい事象が見つかることもあります。
内覧会当日のお天気や、施工会社が用意してくれる照明器具の明るさによっても見え方の差はあると思いますが、それでも立ったまま上から見下ろして見るよりも効率的ですので、ぜひお試しを!
辻 優子(つじ ゆうこ)
大手マンションデベロッパーにて、新築マンションの販売、現場施工管理から各種購入者向けセミナー運営など幅広く携わった後、 (株)さくら事務所参画。働く主婦目線でのきめ細やかなアドバイスにも定評がある、女性コンサルタント。
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