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どれにするか迷ったときの比較検討法 vol.1 




どれにするか迷ったときの比較検討法

住宅ジャーナリスト 小菊 豊久

1. 優劣は常に矛盾する

■すべての条件を満たす物件は存在しない
 最寄り駅に近くて交通の便が良く、買い物が便利。それでいて周辺環境は緑が豊富で静か。敷地内には駐車場が100%完備され、住戸内は日当たりも良く、収納スペースがたっぷり。おまけにバーベキュー・パーティーができるほど広いバルコニーが付いている。しかも価格は手頃‥‥。
 こんなマンションがあるといいですね。
 しかし、現実にはこのようなすべての要素を備えているマンションは、ほとんど存在しないと考えたほうが賢明です。住まいの優劣には常に矛盾がつきまといます。
 たとえば最寄り駅に近くて買い物に便利な場所は、一般に商業地域ですから、そこに緑豊かで閑静な住環境を期待するのは難しいでしょう。

■住宅性能表示制度で選びやすくなったが……
 耐久性や耐震性などの住宅性能についても同じことがいえます。
 分譲マンションでは、「住宅性能表示制度」が広く普及しています。みなさんが購入を検討しているマンションにも採用されているかもしれませんから、一度担当者に聞いてみるとよいでしょう。
 この制度は、耐久性、耐震性、防・耐火性、断熱性、ホルムアルデヒド対策などの性能を、そのレベルに応じて2〜5等級でランク付けして表示するというもの。等級の数字は大きいほうが性能レベルが高いことを意味します。
 これによって購入者は容易にそのマンションの住宅性能を知ることができるようになりました。ただ、各評価項目の性能レベルを見るときに気を付けなくてはならないのは、自分たちにとってどの住宅性能が必要なのかを、しっかり認識しておくことです。

■住宅性能の高さと住み心地の良さは連動しないこともある
 すべての性能が高いということと、住み心地の良さとは必ずしも一致しない面があるからです。
 分かりやすい例を挙げると、とても閑静な住宅地に建っているマンションなのに、遮音性能を最高レベルまで高めるために、建築コストをかける必要はあるでしょうか。だったらもっとほかにコストをかけたほうが住み心地はアップするでしょう。
 各評価項目が矛盾する場合もあります。採光を多くとるためには開口部を広くとることになりますが、開口部が広ければそれだけ室内は外気の影響を受けやすくなり、冷暖房のエネルギー効率が低下することが考えられます。
 また、耐震性をアップするために構造躯体を強固につくろうとすると、柱や梁が太くなり、室内のあちこちに柱型や梁型が出っ張ったり、部屋の広さが狭くなってしまうこともあるのです。

■住まいに何を求めているかを考えてみよう
 以上のように住まいを選ぶときには、自分たちが住まいに何を求めているのか、自分たちのライフスタイルに合った住まいとは何か、ということをよく考えてみることが重要となるのです。
 まずは、自分たちの希望を思いつく限り書き出してみましょう。そのうえで、「譲れるもの」と「譲れないもの」を明らかにし、優先順位を付けていきます。たとえば次のような項目を挙げてみてはいかがでしょう。
★広さ・間取り‥‥専有面積は最低限何m2ぐらい必要か、部屋数はいくつ必要かなど。
★立地・交通‥‥通勤時間を優先するのか、周辺の生活環境を優先するのか、親族・知人の住居近くを優先するのかを明確にする。仮に通勤時間を優先するなら、その限度はどのくらいか、バス便か徒歩圏内の物件かなど。
★将来の買い換えの有無‥‥永住を希望するなら、現在は多少不便な地域でも、将来の発展を期待できる地域で広めの物件を選ぶ、買い換えを予定しているなら、現状の利便性を優先し、広さはやや抑えるなど。




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