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ケース別カシコイ住宅ローン計画【住まいのお金】:vol.10 




第10回)
ケース9:30代 夫が高年収のカップル
夫に返済余力があれば、低金利ローンで利息を削減

住宅ジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー 山本 久美子

■ケース9)30代 夫が高年収のカップル
プロフィール/夫(36歳・正社員・年収800万円)、妻(32歳・派遣社員・年収200万円)
資金計画/物件価格4000万円・頭金1000万円・住宅ローン3000万円

 さて、質問です。「世帯年収が同じ1000万円のカップルなら、同じような資金計画になる?」
 もちろん、答えはNOです。年収500万円ずつのカップルと夫の年収が800万円以上のカップルでは、当然ながら資金計画は変わってきます。今回は、後者のケースについて考えて見ましょう。

 世帯年収のメインが夫の収入で、かつ800万円以上などの比較的高年収であれば、住宅ローンの借入額によっては、家計への負担がそれほど重くならない場合があります。特に、夫の収入が今後も安定しているような場合は、危険のない範囲で利息を削減することを考えたほうがよいでしょう。

■資金プラン1:10年固定を選んで、25年返済で借りる

 
借 入 額
返済期間
金 利
毎月返済額
10年固定
(当初期間優遇)
3000万円
25年
1.90%
12万5700円
3000万円
12万5700円
※みずほ銀行の平成21年1月時点の当初期間大幅優遇の金利。みずほ銀行では、自己資金20%以上の場合はさらに0.2%優遇する追加プランがあるが、ここでは適用せずに試算した。

 資金プラン1のように、3000万円の住宅ローンを固定期間選択型の10年固定で借りた場合、25年返済でも毎月返済額は12万5700円となります。返済負担率は夫の年収の約19%ですから、家計への負担は問題ありません。ただし、この資金プランでは当初期間優遇プランを利用しているので、現時点の基準となる店頭金利(3.6%)から1.7%の優遇を受けていますが、当初の10年が終わると金利優遇幅は0.4%に縮小します。店頭金利が3.6%のまま変わらないとした場合で、返済額の変化を試算してみました。

 ●当初10年間・・・店頭金利から1.7%優遇した適用金利/1.9%  毎月返済額12万5700円

 ●11年目〜 ・・・店頭金利から0.4%優遇した適用金利/3.2%  毎月返済額13万7766円

 実際にはその時点の金利によって変わりますが、試算上は適用金利が一気に上がっても、毎月返済額はそれほど増えません。当初10年間の利息を抑えたので、元金の返済が進むからです。

■資金プラン2:夫婦それぞれに20年返済で住宅ローンを借りる

 
借 入 額
返済期間
金 利
毎月返済額
変動金利
(全期間優遇)
3000万円
25年
1.475%
11万9628円
3000万円
11万9628円
※みずほ銀行の平成21年1月時点の全期間優遇の金利で試算。

 より金利の低い変動金利を利用したのが、資金プラン2です。変動金利は、半年ごとに金利が変動しますが、5年間は返済額が変わりません。もし金利が上昇を続けた場合、適用される金利は上がっているのに、返済額を抑えられているので、元金がなかなか減らないという事態になりかねません。金利の動きに注意を払い、金利上昇のタイミングを見て柔軟に金利のタイプを変えることが、このプランを選ぶ前提になります。

●金利上昇リスクについて

 日本銀行がゼロ金利政策を実施したのが、平成11年のこと。この頃から、住宅ローンも低金利が続いています。ひところよりは上がったとはいえ、現在もかなり低い金利水準です。また、日本銀行がゼロ金利政策を解除した後も、ご承知のようにアメリカのサブプライムローンに端を発した世界的不況のなか、すぐに金利が上がるような状況ではありません。
 だからといって、金利の低さだけでローンを選んでしまうと、今のような雇用の安定性や収入の増加が読めない時代には、金利が上昇したとき返済が苦しくなって、最終的にマンションを手放すような事態になることも考えられます。我が家の場合の収入の見通しや家計の余裕などを踏まえて、金利上昇リスクに対応できるかどうか見極めることが大切です。




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