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マンションの注文建築「コーポラティブハウス」vol.76 


都心・安い・自分仕様
コーポラティブハウスの魅力

都市景観を語る言葉 (7)人の道を外すな

(株)アーキネット代表 織山 和久

 都市景観を語る言葉を充実させて、少しでもよい建築や街並みができるようにしたい。そこで前回までの「恥ずかしい」「和む」「盛りすぎ」「謙虚」「水が合う」「木陰さまです」に続き、今回は「人の道を外すな」を選んでみた。

人のための道

神楽坂の石畳 風情あるレストランや料亭が続く

台中の商店街 表に円卓が並び、鍋料理を楽しむ

日本橋の町割り

両側町が形成されている(『熈代勝覧』の日本橋 、小学館出版、小澤弘、小林忠著)

 右は神楽坂の石畳、人々は誘われるように路地に入っていく。表通りから脇に入る路地の奥は車が入れない道幅で、レストランや喫茶店が看板を出したり、民家は軒先に植栽を施したりしている。奥には料亭や旅館も並ぶ。こうした路地の両側に暮らす人々が、自分たちの道として大事にしている様子がよく分かる。
次は、台中市の街中である。商店街を抜ける路上に、沿道の飲食店が円卓と椅子を出して、街の人々はそこで鍋をつついてゆっくりと夜を楽しんでいる。知り合いがたまたま通りがかると、楽しげな会話も広がる。
街の魅力は、このように歩いてみたくなる道、ちょっとゆっくりできる道があると格段に上がる。こうした道では、両側のお店などが自分たちの道として普段から清掃や植栽を施して大事にして、店と併せて通りゆく人々を誘うように工夫している。

街グリッドと道グリッド

 実はこうした両側町、つまり道をはさんで向かい合う居住者たちによってつくられる町の割り方は、室町時代から江戸時代まで続いた方式である。道の管理は表通りに面する大店が担い、街のにぎわいを生めば来客が増えるので、工夫するインセンティブも働く。祭りもその一環だったのだろう。道の管理は、街の自治の基本だった。考えてみれば、神社の前に立つ市も、参道や脇道の両側にお店が並んでにぎわいをなす。人々が道の両側を気軽に行ったり来たり出来るのだから、当たり前である。こうして通りに面してにぎわいができるのだから、街の管理者であれば、通りを街の端に置くわけがない。これが道理である。この両側町のように、街のグリッド(町割り)と道のグリッド(道路区画)は半分ずれて、人のための道なのが当たり前だった。
 建物も、街のつくりと一体である。街区は間口60間、典型的な町家はこの長さの表通りに面して、間口5m(3間弱)、奥行27m(15間)といった寸法で、裏は同じ形状で対称になっている。表通りから片側は土間・通り庭に台所・蔵と続き、 もう片側は店・玄関間・奥座敷・縁・裏庭と続く。二階は居室。こうして街と町家は緩やかにつながり、職住および公私で段階的に使い分けられる生活空間が用意された。また表通りから横丁が入り、そこは家賃も安いので面白い店が並び、さらに奥で曲がると路地に面して庶民の暮らす裏長屋がある、という場所に応じて建築類型も使い分けられる構成である。街とは無関係で、戸建てもマンションもどこでも同じ建築類型、という現代の街並みとは対照的である。

いまの東海道 車のための道で両側の街は分断されている

野方のコーポラティブハウス
老朽木造家屋3棟を、中心に路地を通した分棟形式で建替えた

 ところが、関東大震災以降、中央政府が管理しやすいように道路によって街を区画するのが暗黙の前提になってしまった。街のグリッドと道のグリッドが重なってしまったのである。現代になるとこの道が拡幅されて、もっぱら自動車が通行するようになって、両側の街はほとんど分断されている。おまけに幅員のある道路の両脇は、中高層のビルが建ち並んで威圧感がある。こうして現代人は、人のための道ではなく、車のための道になっているのを当然のように思わされている。そして道路はお上が管理するもので、イケてない舗装、ガードレール、街灯、信号、電柱、歩道橋など無造作に設置されても、食い止めようがない。こんな道を見たら「人の道を外すな」と言うことにしよう。

人の道を取り戻す方法

 いまから人の道を取り戻すにはどうすればいいだろうか? いまの街区の中心線に沿って老朽木造家屋5区画単位で共同建替えを進め、そのときに分棟形式で中心に路地を通すことにする。こうした共同建替えを縦横に連続させて中心の路地をつなげていけば、両側町が出来る。路地はふだん車は通行できずに人の道になり、私有の共有地であって沿道の人々が管理する。そうなると、いまの街区を囲む幹線道路は、物流のための裏通りに転じる。これでどうだろうか?

筆者プロフィール
株式会社アーキネット代表。土地・住宅制度の政策立案、不動産の開発・企画等を手掛け、創業時からインターネット利用のコーポラティブハウスの企画・運営に取組む。著書に「東京いい街、いい家に住もう」(NTT出版)、「建設・不動産ビジネスのマーケティング戦略」(ダイヤモンド社)他。

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