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マンションの注文建築「コーポラティブハウス」vol.33 


都心・安い・自分仕様
コーポラティブハウスの魅力

「視覚に心地よい住まい…五感を潤すコーポラティブハウス」

(株)アーキネット代表 織山 和久

ヒトの適応戦略

 7万年前、ヒトは絶滅危惧種でした。スマトラ島のトバ火山が噴火し、火山灰が大気を覆って極寒気となり、食糧を失ったヒトは全人口1万人に激減します。その後、寒さが和らぐとともにヒトは、アフリカ大陸から南アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸に大移動しながら、個体数を増加させます。その時代、ヒトのとった適応戦略は、家族を超えた集団の組織化でした*1

(1)分業:オスは集団(数百人にも及ぶ)で何日もかけて広範囲に狩猟し、メスは定住して子育てと採集する、という分業で生産性を上げる。この集団での作業を促すために、言語をはじめ相互のコミュニケーション能力を高めることが有利になる。

(2)学習:狩猟方法、果実の実りの時期と場所、道具の製作などさまざまなノウハウを、集団内で伝承する。後天的な知識を得るには、すぐに生育するよりも、子どもの時期つまり学習期間が長くとれるほど優位である。

(3)防衛:無防備な子ども時代が長いと、それだけ外敵(他のヒト集団も含まれる)に狙われる。外敵に対応するために、出産の頻度を上げる(狩猟採集民は3.2〜3.8年毎に出産)、出産・育児で手の回らない母親を集団(シニアも活躍)で守る、そして防御しやすい巣をつくる、という戦略が採用される。

 巣をつくるのは、外敵に場所が特定される、寄生虫にも悩まされる、ストレスもたまる、と不利な点もあります。そのためにゴリラやチンパンジーといった類人猿は巣を持たない戦略ですが、ヒトは集団の組織化戦略が不利な点を大きく上回るために、5万年前から巣を構える習慣が定着しました。

居心地良さの条件

 視覚的な居心地の良さの条件は、巣を作って外敵から守る、という5万年間に定着したヒトの適応戦略から導かれると考えられます。

1 集合:もともとヒトの定住は集団生活が基本なので、お互いを信頼できるような集合住宅や街が好まれるのでしょう。何かあったときに、お互いに支え合える関係が安心感につながります。コーポラティブハウスはちょうどその条件を備えていると思います。右の写真のように、建物の外観としても、ひとまとまりで、かつ集団内での自分の居場所が分かるほどほどの規模が、視覚にも心地よいと感じられます。

2 集合:もともとヒトの定住は集団生活が基本なので、お互いを信頼できるような集合住宅や街が好まれるのでしょう。何かあったときに、お互いに支え合える関係が安心感につながります。コーポラティブハウスはちょうどその条件を備えていると思います。右の写真のように、建物の外観としても、ひとまとまりで、かつ集団内での自分の居場所が分かるほどほどの規模が、視覚にも心地よいと感じられます。

3 死角がない:視界の外、つまり上空や背後が空いていると、外敵に襲われるリスクが高く、緊張と不安を強いられます。したがって天井や壁で正面の視覚が制限され、また背後は壁等で守られると居心地よく感じられます。竜安寺や桂離宮でも、横長の開口部が採用されるのは死角のないことの心地よさに由来すると思います。リビングのソファもカフェの座席も、背中に壁がある場所が人気です。右の写真ですが、一人掛けの椅子の背中にはしっかりと存在感のある壁があって守られる感じがするので、来客も何気なくここに腰掛けると言われます。

4 相互確認:外敵が接近するようなときに、大事な子どもたちがすぐにどこにいるか、を確認して、すぐに集めて匿うように空間ができていると、安心感があります。したがって、室内を一遍に見渡せるようなビスタ、お互いを見合える間合い、身を隠せるような設え、といった要素が空間に備わるのは好まれています。住まいへの要望として伺うと、「家族の気配が感じられるように」「子どもたちが個室にこもって何をしているのか分からないのはいや」という言葉になりますが、その底流には、お互いに安否がすぐ確認できるか、という数万年来の習性があるのかもしれません。右の写真は、そうした相互確認のしやすい空間で、キッチンからは玄関までそして子どもの居場所まで視線が通っています。右手の段々は子どもの居場所ですが、呼びかけに子どもがちょっと顔を上げれば、キッチンからすぐ確認できる距離になっています。逆に子どもたちが伏せれば、身を隠すこともできます。この室内空間を居心地良く感じるのは、外敵に対してお互いにすぐ確認し合える、という特性を無意識に感じているからと考えられます。

★   ★   ★

 このように、ヒトの進化戦略を考えると、どんな空間が視覚的にも居心地良く感じられるのか、が浮かび上がってきます。外敵から集団で子どもを守る、という数万年来の習性に適った空間が快の刺激を呼び起こすわけです。逆に、こうした空間に快を感じない集団は、ひょっとしたら外敵に滅ぼされて途絶えたのかもしれません。長年の習性にもとづいているだけに、居心地の良い住まいをお考えのときには、集合、見張り場、死角なし、相互確認、といった空間の視覚的な要素をぜひチェックしてみて下さい。

*1 榎本知郎「ヒト 家をつくるサル」京都大学出版会 2006
筆者プロフィール
株式会社アーキネット代表。土地・住宅制度の政策立案、不動産の開発・企画等を手掛け、創業時からインターネット利用のコーポラティブハウスの企画・運営に取組む。著書に「建設・不動産ビジネスのマーケティング戦略」(ダイヤモンド社)他。

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