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マンションの注文建築「コーポラティブハウス」vol.26 


都心・安い・自分仕様
コーポラティブハウスの魅力

「水とコーポラティブハウス」

(株)アーキネット代表 織山 和久

(1)雨を身近に感じる

 1日に1mm以上の雨が降る日数は、東京で年間約100日。考えてみれば東京では1年の約1/3が雨に覆われていることになります。
 晴れた日ならその天気の良さに外出したくなりますが、雨の日は休日でも室内で過ごしがち。室内で1日過ごすことを考えると、雨の日が嫌にならない、さらには雨の日を楽しむような住まいだと、随分と心持ちが違ってくるでしょう。
 雨が降ると、草木の緑は瑞々しく映え、命の豊かさを感じさせてくれます。葉の先から落ちる滴には、つかの間のきらめきがあります。シトシトと降る雨をじっと眺めれば、静けさの中にしっとりとした情感が深まる気もします。また、雨の日に音楽を聴くのもとても心が落ち着くものです。森高千里「雨」やブラームス「ヴァイオリンソナタ第1番」、リゲティ「ピアノのための練習曲*1」など雨の日に似合う音楽もたくさんあります。

雨の日、ドライエリアを望む光景。手前はリビングルームでひとつづき

 右にご紹介しているのは、ドライエリアと一体になった地下の住戸です。ドライエリアの壁は、雨の日でも外の光を柔らかく反射させ、外をほんのりと明るくします。地下であるため、外からの視線からプライバシーを守るためのカーテンなども必要なく、床から天井までいっぱいの窓ガラスが外の明るさと雨のたたずまいを取り込みます。
 外の植栽は雨に映え、内の観葉植物と呼応するかのようです。片隅に置かれたコーヒーテーブルとチェアは、雨の情景を味わいながら、居心地良く、ゆっくりと過ごせます。雨の日を楽しむ住まいとして、とても参考になる例です。

(2)長屋の打ち水

 真夏、太陽が地面を照りつけると、アスファルトの舗道の表面温度は50-60℃にも達すると言われます。その輻射熱が、夏の暑さをさらに厳しく感じさせます。
 この輻射熱対策の大きな柱は、水の気化熱です。そのひとつが打ち水です。

コーポラティブハウスの通路。踏み石と芝生で覆う

 その昔、うだるような夏の日の夕方、近所のご婦人がひしゃくの手つきも鮮やかに、バケツの水を優雅に散らしている様子を思い出します。打ち水には、熱くなった地表にかけられた水が蒸散するときに、1-2℃温度を下げる効果*2があります。熱くなっている別の場所と気温の差が生じるので、風が流れ出す効果も加わります。私どもが作る長屋形式のコーポラティブハウスの前面には2m幅もの通路がありますが、ここは打ち水をするには絶好の場所です。打ち水で起きた風をそのまま住まいの1階に導くこともできますし、水に触れることもあって気分的にも涼しくなります。

 さらに効果的なのは、右の写真の通路のように土の部分を残すことです。土中に含まれる水分が蒸散するとき、気化熱を奪ってアスファルトより5℃は下げられます。さらに土の表面が芝など植物で覆われていると、日光の直射を妨げるのでさらに気温を下げる効果があり、アスファルトが50℃のときに15℃下に抑えられるそうです*3。通常の分譲マンションでは管理の手間を嫌って土の部分をなくしがちですが、コーポラティブハウスならば心地よさと天秤にかけ、土を残すことに合意もできます。入居後何年か経つと、隣の塀もこちらの土の部分に生えたツタが覆うようになり、緑が増えるとともに塀の輻射熱も抑えるでしょう。

(3)身近な水辺

南禅寺天授庵南庭。池泉回遊式庭園

 日本庭園は心に浮かぶ自然の風景を身近に集約していますが、別名では山水(水が使えないと、枯山水)と呼ばれます。心の自然にとって、川や海、湖を表現する水は欠かせないものでした。右は南禅寺天授庵の庭園ですが、建物の縁側部分から間近に眺められ、ゆっくりとお庭をまわりながら、季節ともに移り行く風景を楽しむことができます。そこには自然と自分との不可分の関わりが存在します。「最上階から抜群の眺望!」というのも最初はいいかもしれません。ですが、いつも同じ角度の眺めに、そのうち飽きて眺めることもなくなるかも知れません。それを考えると心の自然には、身近に水辺があり、移動や時間によって変化する眺めが必要なように思われます。
 もちろん、こんな本格的な庭園はできません。けれども南側に小川のある緑道があるような敷地条件なら、それが身近に感じられるような計画はできます。低層の建物なので、ちょっと外を見れば、すぐ下に流れる小川の様子を眺められます。気持ちのいい天気なら、ちょっとサンダルをつっかけてそのまま小川のほとりを歩くのも容易です。水辺が身近になるのは、低層ならではの魅力です。

緑道公園とコーポラティブハウス前面。手前は桜の大樹

 雨の日を楽しむ。夏には蒸散を生かす。水辺を身近に感じる。このように水と住まいとの関わりが深くなると、より暮らしに潤いがもたらされることでしょう。そのためには、窓が床天井いっぱい、外構も自分たちで決められる、低層で地面まで身近、といった条件が必要です。そしてそれら全ての条件を満たすことのできるコーポラティブハウスは雨を楽しむ住まいにふさわしいのではないでしょうか。

*1 ポリリズムが雨音に馴染みます。第1巻では第2曲「開放弦」、第5曲「ワルシャワの秋」
*2 「平成17年度 気温調査報告書」枚方市、平成18年3月
*3 NPO法人「芝生スピリット」より http://www.shibafu.com/utility/index.html
筆者プロフィール
株式会社アーキネット代表。土地・住宅制度の政策立案、不動産の開発・企画等を手掛け、創業時からインターネット利用のコーポラティブハウスの企画・運営に取組む。著書に「建設・不動産ビジネスのマーケティング戦略」(ダイヤモンド社)他。

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