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マンションの注文建築「コーポラティブハウス」vol.15 


都心・安い・自分仕様
コーポラティブハウスの魅力

「ボーっとする空間こそ大切に」

(株)アーキネット代表 織山 和久

 よく考えてみると、一日のうちで、ボーっとしている時間って結構ありませんか?
10歳以上の週全体の平均では、「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」2時間24分、「休養・くつろぎ」1時間25分、と毎日合計4時間近くをボーっとしていることが分かります *1。ボーっとする場所は、リビング・ダイニングが中心です。子育てを終えた夫婦でみると、個室があっても夫の62%、妻の71%はリビング・ダイニングに居る時間の方が長く、テレビの視聴、読書、新聞・雑誌を読む、と寛いでいる様子が伺えます *2。子供も、小学4年生で4.1時間、中学1年生で4.2時間、高校1年生で4.1時間、と大きくなっても相当の時間を個室以外の家の中で過ごしています *3

 このボーっとしている状態は、実は脳のスイッチが切れた状態ではありません。一つのことに集中しているよりも、広い範囲の脳が活動して、高度な問題解決を行うのと同じ状態になります *4。このとき長期記憶が呼び起こされ、中でも自分のことを反省したり家族・友人を思い起こすときほど脳が活性化されます *5。おそらく目の前の作業に意識が集中する一方で、ボーっとする間に、それが自分や家族のためになるのか? もっと他にすべきことはないのか? を確認しているのだと思われます。ヒトの進化でも、ボーっとできた集団ほど目先の利益だけにとらわれずに、血をつないで生き残ったのでしょう。
そして家族とのふれ合いは、ストレスを緩和します。脳内の神経伝達物質の一種に、オキシトシンと呼ばれるホルモンが発見されています。これは絆のホルモンと呼ばれ、関連する遺伝子を欠いたマウスでは、同じケージで育った仲間を識別できなくなります。ヒトではふれあいやぬくもり、授乳などの刺激でオキシトシンが分泌され、ストレス(血圧、心拍数、コルチゾール値)を最長数週間も下げる効果がラットで確認されています*6。このホルモンは、家族との関わりを長期記憶に埋め込むのを強化し、問題解決の際に家族への意味合いを参照しやすくしているのでは、と思います。
このように検討してみると、家族がひとところに何となく集まって、何時間もボーっと過ごす、という行為が、実は高度な問題解決やストレス解消にどれほど大切なことかが分かります。さらにお互いに居心地のいい距離感を測定すると、家族間では0.4~0.7mで自然な会話が生まれ *7、初対面の同性同士で会話しなくても気詰まりにならないのは前後左右約1.5mとなります。そして実験結果によれば、この心理的距離は床面積が4.5帖では90cmと小さくなると縮まり、また天井高があっても縮まるそうです *8
 リビングを、「何となく家族が集まり、ボーっとできる場所」としてとらえると、以下のように三つの条件が浮かび上がります。

(1)ボーっとできる
 テレビやオーディオ、新聞雑誌が手元にあるにしても、視線をはずしてぼんやり空や木々を見られたりできるといいでしょう。長時間過ごすので姿勢をかえてごろごろできる場所も重要です。こうして広く脳が活性化され、思わぬ問題解決もできます。

(2)家族の気配が感じられる
 リビングと個室が連続していて、ボーっとしながら、パートナーや子どもの様子を感じることができるのが大事です。また誰かがいるから、と察して集まることができるのも大切です。さらに自省を促すために大きな鏡も効果的でしょう。こうして気配を感じることで、長期記憶が呼び起こされて、ものごとも優先順位もはっきりします。

(3)お互いのリビングはそれほど広くなくていい
 お互いに寄り添って0.4〜0.7m、あまり構って欲しくないときにも初対面の相手でも1.5m、の対人距離がとれればいいでしょう。ふれ合いを通じてオキシトシンが分泌され、ストレスも解消されると思います。

 リビングは、その昔は客間・応接間で、つい最近までかしこまったリビングセットが収められるよそ行きの場でした。また団欒といっても、集まって楽しく語らう意味で、あまりボーっとはできません。けれども、ボーっとすることの深い意義や家族がゆるゆると過ごす意味を考えると、リビングはボーっと集まるのにふさわしい場所にすることがお薦めです。

*1 総務省「社会生活基本調査」平成18年度年
*2 入澤敦子「リビングダイニングの居場所での行為と居方」2007
*3 北浦かほる他「個室保有が子供の発達と家族生活に及ぼす影響」1987
*4 ”NEURAL BASIS OF SPONTANEOUS THOUGHT PROCESSES” Kalina Christoff,Justin M.Ream,and John D.E.Gabrieli  2004
*5 ”Reality=Relevance? Insights from Spontaneous Modulations of the Brain’s Default Network when Telling Apart Reality from Fiction” Anna Abrahama,D.Yves von Cramon  2009
*6 ブルース・マキュアン「ストレスに負けない脳」早川書房 2004
*7 永瀬克己他「建築と人間の対応に関する研究」1980
*8 高橋公子他「実験による対人距離からみた心理的領域の平面方向の拡がりに関する考察」1996
筆者プロフィール
株式会社アーキネット代表。土地・住宅制度の政策立案、不動産の開発・企画等を手掛け、創業時からインターネット利用のコーポラティブハウスの企画・運営に取組む。著書に「建設・不動産ビジネスのマーケティング戦略」(ダイヤモンド社)他。

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