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マンションの注文建築「コーポラティブハウス」vol.4 


都心・安い・自分仕様
コーポラティブハウスの魅力

「街並みの価値がアップするコーポラティブの外観デザイン」

(株)アーキネット代表 織山 和久

1. 街並みが資産価値をつくる

・代官山ヒルサイドテラス
 街に開かれ、街を秩序づけた建築群

 代官山ヒルサイドテラスは、街並みをつくった建築群として屈指の名作です。のんびり散歩をすると街路樹を引き立てる、ほど良い高さは人に優しく、歩道から建物の奥まで滑らかに繋がる間はのびやかに、そして格子状に寸法の整った外観は清々しく、と心地の良い雰囲気にあふれています。1967年から1992年、7期にわたる長期開発で、建築家、施主とも「急いで絵にかいたヴィジョンのかわりに、地域社会の中で何が次にできるか」を常に意識してきた成果とも言えます。
 そして、この代官山ヒルサイドテラスは、周辺の街の資産価値も大きく押し上げています。
 山手通り周辺の地価(平成20年公示地価)を比較しましたが、ヒルサイドテラスに続いて品の良い低層の街並みの続く「青葉台2-2-1」は、容積率100%ですがm2単価は145万円と際立っています。駒場公園を囲む「駒場4-3-38」も、落ち着いた邸宅街にハナミズキの街路樹が映え、102万円/m2です。

街並みの価値(目黒区)

 一方、山手通り沿いにある「青葉台4-2-9」は、中目黒駅に近く中高層ビルの立ち並ぶ賑やかな商業地区ですが、容積率300%(100%の3倍まで土地を高度活用できる)にも関わらず120万円/m2です。さらに、商店街もさびれた建て込んだ街「駒場1-11-15」は、商店の上に五層のアパートが乗って薄暗く、容積率300%ですが地価は72万円/m2と低水準です。
 容積率が3倍になれば地価も3倍になりそうなものですが、目黒区北部で検証すると容積率の影響は50%に足りません。それ以外の要因、つまり街並みとしての魅力が街の資産価値を大きく左右している様子が見て取れます。

2. 建て方次第で、平米数百万円もの資産価値アップ

 小田急沿線5駅の190の物件を統計分析した結果(高暁路・浅見泰司)でも、街並みが資産価値に影響を与えていることが分かります。右の表のように、まず最寄駅まで徒歩1分近いほど15.7千円/m2ほど資産価値が高くなります。そして街並みとしては、まず前面道路の幅が1m分ゆったりすると20.9千円/m2、その舗装状態が良いと42.0千円/m2、近隣に植樹が多いと33.5千円/m2、さらに近隣の建物の質が高いと57.5千円/m2も地価が上がります。
 こうした住環境要因は、ある場所で住まいを持った時点ではすでに地価に織り込み済みです。いい住環境は高く、そうでないところは安い、となります。しかし、そこから数十年後、街並みが変われば将来の住まいの資産価値は大きく左右されます。自分たちや建物が周りの住環境に作用する、そして一帯で、建物の質が良くなる、植樹を増やす、低中層の街並みで日照時間が保てる、ちゃんとセットバックして道路幅員が増す、というように街なみが整っていく、こうして、m2当たり数十万円から数百万円もの資産価値向上が望める、という筋道です。代官山ヒルサイドテラスの開発で一帯の資産価値が上がっていったのも、こうした筋道で結構うまく説明できると思います。

3. KY建築が街並みを崩す

 街並みをつくろうとすれば、場の空気の読めない建築は困りものです。
 例えば、周囲を圧倒する高さの分譲マンション。まず一帯の日当たり、そして空の広がりを奪います。せっかくの街路樹も目立たなくなります。街並みとずれて遠近感を狂わすような巨大な壁、立地がどうであれ画一的な外観は、街並みの質を落とす要因です。こうした作用によって、長い目でみると、場違いなマンションは周りの街の資産価値を落とし、ひいては自分の土地・建物の価値を落とすことが予測されます。

・東京の典型的な風景
 色も形も高さもまとまりなく、乱雑な景観

 戸建てでも同様です。いまの建築法規では、外観についてはまず建て主の自由です。その結果、同じ並びや区画でも、外観が地中海風、和風、コロニアル調、現代的なコンクリート調、と素材、色合いも様式も、さらに形も高さもてんでばらばらの街並みになるのが普通です。軒高や壁面線も凸凹で不揃いなので、眺めていても落ち着きません。窮屈にミニ戸建てをつくるので、せっかくの樹木もあっさりと伐採されます。また既成市街地でありがちなのですが、建替えや改築のときに法定のセットバックをせずに、道幅がそこだけ狭くしているのも、街並みの価値には大きなマイナスです。
 このようにKY建築があふれると、街並みは雑然として全体の資産価値は落ちていきます。個々には、そんな事態は避けたいのでしょうけれど、全体の方向付けがないままでは意図しない不幸な結果を招きます。

4. コーポラティブハウスが街並みを変える

・コーポラティブハウスの計画前と竣工後
 街並みを静かにつくっていく力がある

 コーポラティブハウスには、街並みを魅力的に変える力があります。
 計画地はもともと区画の奥にあって、計画前は、相続で人が住まずに荒れた邸宅、湿っぽさが漂う古びた木賃アパート、ひとけのない駐車場といった場所になります。街並みにとっては、マイナスに作用する場所や建物ですが、それを新しくコーポラティブハウスを建てて元気のある世代が暮らすことだけでも、周りの街並みを生き返らせます。
 建物の外観も、建築家が念入りに設計して、街並みに配慮してその魅力を高めるものとなります。計画地の場所ならではの魅力、例えば、大樹の眺めや木漏れ日、風の通り道、家と家の合間の見通し、空の広がり、といった特長を、計画案はきめ細かく汲み取った設計になります。こうした設計のきめ細かさは、室内空間を豊かにするとともに、樹木や風、見通しや光といった周囲の住環境にとっても大切な要素を生かす、という表裏一体の効果をもたらします。
 コーポラティブハウスの建物自体も、建築法規に則り、まわりの街並みにとけこんだ大きさ、高さになります。外観についても、素材の豪華さや形態の新奇性を声高に主張するものではありません。数十年後でも色褪せない魅力が滲み出るように、コンクリート、鉄、ガラスといった頑健で一般的な素材を駆使しながら、簡潔で端正な外観になります。もともとコーポラティブハウスは何世帯かの合意で建てる計画ですから、個人の好みや趣味がむき出しにならず、街並みに配慮した中立的な建築になるのが自然、ということも働いています。
 ちょうど料理で言えば、煮物に入れる大根になるでしょうか。大根自体は強烈な色や味を主張はしません。しかし、大根には、豚肉、鶏肉、いか、魚のあらといったまわりの食材の旨みがたっぷりと滲み込み、また大根のほのかな甘みがまわりの食材にまわって味を馴染ませてくれます。実際、大根抜きの煮物では、旨みや触感に乏しいものです。こんな建築を、KY建築に対して大根建築と呼んで評価したいものです。

・ブリ大根
 脂の乗った寒ブリの旨みが大根に凝縮される

 そしてコーポラティブハウスは大根建築として、建った後からもまわりの街並みを徐々に変えていきます。実例から説明しましょう。コーポラティブハウスの向かいの家の屋根ですが、「見られるとみっともないし」とまもなく落ち着きのある色に葺き替えられます。斜め向かいの戸建ても、転売の際にはこのコーポラティブハウスの外壁に合わせて、外壁が茶色から白色に塗り替えられました。角の木賃アパートも、南側が明るく見通しが良くなったので部屋からの印象も良くなります。そこで建替えとなりますが、外観はこのコーポラティブハウスと調和して、白色が基調になります。
 こうして数年の間に、木造のくすんだ感じの一角が、明るく端正な街並みへと変わりました。この一軒から、街並みを変えていく力があるのです。小規模と言っても一戸建てよりボリュームはありますから、周りに与える影響力もそれだけ大きくなります。
 このようにしてコーポラティブハウスは、街並みの資産価値、ひいては自分たちのコーポラティブハウスの資産価値を上げています。

筆者プロフィール
株式会社アーキネット代表。土地・住宅制度の政策立案、不動産の開発・企画等を手掛け、創業時からインターネット利用のコーポラティブハウスの企画・運営に取組む。著書に「建設・不動産ビジネスのマーケティング戦略」(ダイヤモンド社)他。

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